TOKYO 2016

 Ototoyの河村くんのセッティングでD.A.N.の3人と対談。若いのにとても思慮深く、3人が3人ともそれぞれ自分のコトバを使って話せる最近では珍しいタイプのひとたちだった。

 アルバムを最初聴いた時は正直とまどいもあったが、それは例えばRoxy Musicのデビュー・アルバムがいきなりAvalonだったら、という混乱に近い。
 そしてそこには古くはVodka CollinsのTokyo New Yorkのアルバム以来絶えて久しかった、東京という都市の猥雑性と未来の無さを描きながらスタイリッシュに崩れ落ちていくような美学があるように思える。その特殊な都市の手触りは、例えば今までの渋谷系や東京インディーズなどにはついぞ見られなかった感触だ。そういう意味で彼らこそ真正の東京のバンドと言っても問題ないと思う。
 最近のにせんねんもんだいの描き出す機械のエロス、それでいて無機的でデータの集積のような都市性と、D.A.N.が映し出す有機的で洗練された魅惑の夜の世界は表裏一体のように感じられる。
 うまくいけば、いつかMETROの1stのような傑作を産み出してくれるかもしれない、というほのかな期待をかけてしまうが、それもまんざら買い被りすぎではないんじゃないかな。

Share Button